2022-01-01から1年間の記事一覧

共有で相続してはいけない理由④

まとめ 親の財産は兄弟で共有相続しない事。 どこまでも子孫に相続され広がり、放って置けば処理するのに膨大な時間と労力が必要になる。 私達のように相続放棄出来るのは、親の財産がプラスもマイナスも無い場合にのみ有効。 お金に関する事なので必ずと言…

父は父、子は子

父の家財道具を全部棄てた。 空になってすっきりした部屋。 思い出がいっぱいの場所。 また次の誰かの思い出の場所になるのかな。 父との思い出はいっぱいあるけど、一緒に住んでいた時よりも、離れて暮らした3年間の方が思い出が深い。父が離婚して妹とも…

共有で相続してはいけない理由③

私達姉妹にはほとんど縁のなかった、山に放置されたままの祖母の家と土地の共有相続人になるのを避ける為に、相続放棄の手続きを進めました。相続放棄申述書と父の住民票除籍、私達の戸籍謄本を家庭裁判所に提出し、2週間程で相続放棄受理票が送られて来ま…

共有で相続してはいけない理由②

親が亡くなるとその子供は相続人となります。 何もしなければ親の財産を引き継ぐ事になります。 私の父は2ヶ月前に亡くなりましたが、親の死に直面し、自分が喪主になり、役所の届け等、全ての手続きを初めてする事になりました。 亡くなる前に父は2週間程…

共有で相続してはいけない理由①

親の財産を兄弟で共有相続した結果、後々に困ると言う事を、私の体験に基づいてお伝えします。 35年前に祖母が亡くなりました。 子供は6人いました。 生前、長男に全ての財産を渡すと言う遺言を作っていましたが、ある時期から、一緒に実家に住んでいた長…

大切な人を亡くすと言う事

最後のお別れをしてきた。 父が住んで部屋。 さよなら、未だ観れてない録画の入ったテレビ。さよなら、一緒に夕食をしたテーブル。 さよなら、私がここで寝た布団。さよなら、お風呂の浴槽。そして父が書き貯めた日記。私と父の思い出。来週全部失くなる。が…

大丈夫じゃない

父が亡くなってから、ずっと喉に痰が絡んで苦しい。父の事思って悲しくなると更に喉と胸が詰まって苦しくなる。病院で薬をもらっても治らない。 「私は大丈夫」と自分に言い聞かせてるけど、 誰の前でも泣いてないけど、ほんとは全然大丈夫なんかじゃない。…

四十九日

朝、骨壺を抱いて泣いた。 中を開けて骨を見た。 骨の欠片を取って私のお守りにしたくなったけど、そんなに軽い感じで持っててもいけない気がして、私はお経もあげられない。もしも私に何かあっても骨はそのままになってしまう。 お墓に入れよう。 骨壺の中…

納骨

「もう明後日だね。お別れだね。寂しくなるね。でも、ずっと私を見ててね。」 「チーン」とならして、毎朝の挨拶をする。 骨になって私の部屋にいる父。 四十九日私と一緒に過ごした父が、お墓に入る。そう思ったら涙がまた出てくる。 納骨なんかしなければ…

すき焼き

最後にすき焼きが食べたいって言ってた父。 今度の土曜日に母、妹、そして父が可愛がっていた孫と私ですき焼きをする。 生きて元気な時に集まりたかった。 死んでから会っても話は出来ない。 死ぬ5年くらい前から「もうすぐ死ぬから会いたい」って電話を掛…

父は最後、昏睡状態の時、私の声は少しは聞こえていたのだろうか?「お父さん」と呼ぶ声や「大丈夫だからな」という声は届いたのだろうか?私を最後に認識できたのはいつなの? 思い出すと、顔は普通の表情でいるのに、眼から勝手に涙がツゥーと流れている。…

愛に苦しみ続けた人生

父の死の悲しみから立ち直るのは、私が思うよりも早かった。 父への愛が少なかったからとかではない。 死というのはもうどうしようもない事実だからだ。諦めるしか選択肢はないからだ。 失恋のほうがもっともっと辛かった。 それは愛している人が生きている…

褒めて

父が亡くなってから、私はすごい頑張った。 1人でお葬式の手配をして、役所へ行き、全部の解約をして、父の部屋を片付けて、書類を見て、年金事務所へ行き、ややこしい相続問題を解決して行く。 それは私の人生の勉強、もっと楽しく言えばちょっとしたゲー…

阿保

父が亡くなってから三週間。 ようやく涙の出る回数が減って来た。 喘息が悪化して病院へ薬を貰いに行く。 新しい仕事が入ってくる。 次のプロジェクトに向かっていく作業は楽しい。 今日買って来たばかりのバゲットとアボカドとチーズで久しぶりにワインを飲…

ありがとう

夢の中、父は白に紺の模様の入った浴衣を来てベッドの上に座っていた。 顔色は良くて、眼も開いて元気な声で話していた。手も動くし、暖かい。 何かをいつものように、真面目だけれど難しい顔じゃなくて楽しそうに、話すのはゲームみたいで面白いよと言って…

思い出の空回り

父が亡くなる前、3ヶ月間の訪問看護のノートがある。 父が「死にたい」と何度も電話してきて、私の心は壊れていた。 「しばらくほっといて」って言ったから、私にはあまり連絡は来なくなった。 ちょうどその辺りからの日付から始まる。 父を見てくれていた…

人間の不思議

不思議。 いつもそこにいた。 私と同じように柔らかな体温のある肉体が、 口も眼も動いて、声を出して喋る。 肌色の皺のある手にも触れた。 浮腫んだかさかさの足。 声を掛ければ頷いたり、手を振ったり、笑ったりする顔があった。 電話を掛ければ向こうから…

弱みにつけこまれてないで

満願の日に父は亡くなった。 泣きながら後祈願の継続をお願いしたのに。 叔母の時も叔父の時も、願いは届かなかった。 もうお願いなんかしない。 私が弱いだけなんだから。 私の心の弱さを、願う事で何とかして貰おうとしている。 お金で何とかして貰おうと…

生きている実感

ビアノの音に合わせて踊り始める。 私の身体は喜び、大きく広がって宙に浮く。 汗が出る。息が上がる。楽しい。 私はこれからもいっぱい踊れる未来がある。 手を洗えば水は冷たいし、風を感じる事も、お腹は空くし、食べれば美味しい。泣くし、笑うし、生き…

嘘つきに感謝

父の遺品整理をしていたら、疎遠になった妹への手紙と母への手紙が出て来た。 それは出したのかどうかわからないけど、 妹へは「子供である君を愛している。愛せる子供を持てた事が幸せである。ありがとう。」 母へは「愛されるより愛する方が幸せである。あ…

お父さんの骨

お父さんが私のマンションに来た。 骨になって来た。 「お前の家ですき焼き食べたい」 って言ってたけど、叶えてあげられなかった。 でも骨でもそこに居てくれるだけで ちょっとさみしくなくなった。 毎日「おはよう」「ご飯をどうぞ」「行って来るね」いっ…

意識がどこかにあるなら

私は今日も目覚めた。 毎日目覚める事が奇跡のように思える。 眠っている間は何も意識がない。 父が死んだ事も忘れて眠っている。 目覚めた瞬間に「ああ、父は死んだんだ」って いきなり思い出す。 寂しい感情は私の意志とは関係なくやって来る。 父はもう眠…

旅立つ

昨日の夜、父が亡くなった。 それまでにいっぱい泣いていたから、亡くなった時は何故か私の心はすっきりしていた。 ずっと早く死にたいって言ってた。 やっと死ねたね。 最後はしんどくなく死ねたね。 息してないかもの瞬間から、まだ心臓は小さく頑張ってい…

父と旅行

今日はお父さんと旅行だね。 仕事中に病院から電話がかかって来た。 「今から行きます」 近鉄電車が途中で事故で止まった。 途中駅で降りてJRまで知らない道を人に聞きながら歩いた。 最寄りの駅からタクシーはなさそう。 近道を駅員さんに聞いて、山道を歩…

ダンスを踊るように

ダンスを踊るように生きよう。 音楽は流れて行く。 私が何を考えようと、上手く行ってても、失敗しても、そんなのに関係なく流れて行く。 次々と繰り出すメロディは、私の身体を動かし続け、私は表現し続ける。 その中で私の感情も様々に変化して行く。 ダン…

小さすぎる幸せ

「明日パパに会える❗️」心の中で言ったら 何だかわくわくした気持ちになった。毎日毎日、誰かといると泣かないけれど、1人になると泣いている。 1人で泣く事で少し楽になる。3日前まで電話で話せてた。 私が電話しても、しんどかったら無理させてしまうか…

大好きなお父さんへ

今日会えてうれしい 今日もお父さんと私が生きてることに感謝 お医者さんと看護師さんの言うこと聞いてね そしたらきっとよくなる また一緒にご飯食べよう またいっぱいお話ししよう 一緒にいたいよ お父さんが今は話せなくても 心の中で思ってくれたら 私に…

魂と身体

身体のいろんな所がだんだん死んで行く。 心臓の鼓動が弱くなり、肺機能も低下、足や手も動かし難くなり、物を飲み込んだり声を出す力も、呼吸する力も弱る。 死への道を少しずつ歩む。 それでも意識はある。 魂がある。 ただ、身体を通じてそれを表現出来な…

信じる

「ガシャーン」 父の怒鳴り声と母の泣き声 幼い私は布団を被ってひたすら寝ている振りをしていた。 ある日母は妹を連れて出て行くと言った。 「あんたも一緒に来るか?」って言われた。 私はその時「私はこの家にいる」と答えた。 自然にバランスを取ろうと…

感情

涙はなぜ出るの? 悲しい気持ちはどこから来るの? いつもそこに居た人が居なくなる。 そう思っただけで 心は曇り重く苦しくなり 涙が溢れ出す。 人はいつかは死ぬ。 私もいつかは死ぬ。 そんな当たり前の事忘れて生きてきた。 目の前に突き付けられた今。 …