納骨

「もう明後日だね。お別れだね。寂しくなるね。でも、ずっと私を見ててね。」
「チーン」とならして、毎朝の挨拶をする。
骨になって私の部屋にいる父。
四十九日私と一緒に過ごした父が、お墓に入る。そう思ったら涙がまた出てくる。
納骨なんかしなければよかったとさえ思う。
骨だけでも一緒にいたい。そこにいてくれるだけでいい。さよならしたくない。
ほんとに何処にいるの?何処へ行くの?
見えない。わからない。
星になって空にいるとか、魂はいつもそこにいるとか、いろんな話は人を慰める為のもの。
ほんとは何にもない。
いろんな儀式もあるけど、死んだら何にもない。夢で会っても、不思議な事も、私の妄想なんだ。
だけど私は忘れない。一緒に生きた時間は失くならない。思い出の過去は確かに存在していたことを。