ありがとう

夢の中、父は白に紺の模様の入った浴衣を来てベッドの上に座っていた。
顔色は良くて、眼も開いて元気な声で話していた。手も動くし、暖かい。
何かをいつものように、真面目だけれど難しい顔じゃなくて楽しそうに、話すのはゲームみたいで面白いよと言ってたその感じで話していた。
そして「ほな行くわな」って言って、自分で窓を開けてスーパーマンみたいに空へ翔んで行った。
私はちゃんと翔んで行けるのかなって見届けようとしたけれど、すぐにわからなくなった。
病室で会えたのに一度も話せなかったから、来てくれたんやな。
優しいお父さん、ありがとう。
この話を言える人がいなくて、辛い気持ちを本音で話せる人がやっぱりいなくて、この日記だけが私の本音を見せられる友達。
近くにいる母や妹、いとこ、友達、優しいけれど、本音を見せるのはやっぱり怖い。
全く知らないSNS上の友達が私を助けてくれる。同じように辛い人がいると頑張れる気がする。それがたとえ嘘でも、私にはありがたいのです。
私の心と身体が弱い時、少しでも立ち直れる言葉を探して彷徨うのです。