生きるのがしんどくなる時

最近は生きるのがしんどくなる時がある。

23才。いつもの帰り道、自転車を走らせながら、突然気付いた。

「私はまだ23だ。今からでもまだまだ何でも出来る」世の中が輝いて見えた。

その日から仕事をしてただ貯金をしていただけの日々は終わる。

自分のやってみたい事を片っ端からやり始めた。車の免許を取り、早朝から英会話、着付、ダンス、ボーカル。淡々と毎日同じように続く仕事を辞め、パン屋のバイトを始める。とにかく今までやってみたいとま思っていたものを全部やっでみた。それまで貯めていた預金はあっと言う間に失くなった。

33才の時、社交ダンスを始めた。先生に拾われスタジオでアシスタントとしてお金を貰えるようになった。私がバレエをやっていたと言うだけで何故か優遇され、私より10年以上もキャリアのある生徒さんの指導を任された。ちょっと若くて姿勢が良いくらいで、ステップは行く直前に先生から即席で教わった。私は自分が詐欺でもやってるんじゃないか?生徒は私を先生と呼ぶけど、みんなマジで騙されてない?と思ったが、先生面をしているうちに、自分でも先生らしくなっていくのがわかった。教師免許も取った。生活出来る程度の収入が貰えた。プロになってコンペに出た。だけど結果は出ず、ペアも相手から解消された。バレエの世界に戻る。

今は大きな怪我を2度もして、身体はいつもバキバキと悲鳴を上げて辛い。若い時には永遠に踊り続けていたいと1日中時には夜中迄、踊っていたのにそんな事は不可能になった。気持ちは踊りたくても身体はもう若くない。しかもお金もない。

若い時にはお金がなくても仕事がなくても踊りが下手でも怖くなかった。身体の中からふつふつと湧いてくる力があった。夢を追う力があった。あんな力はもう湧いて来ないのだろうか。今は、毎日気力を振り絞って頑張っている感じだ。人生は苦しみや辛い事があるからいいのだ。私は試されている、と自分に言い聞かせて生きている。いつか自分が死ぬ事も想像しながら生きている。一週間があっと言う間に、一ヶ月も一年も最近はものすごい勢いで過ぎ去って行く。周りの人達を次々と見送り、自分が逝く未来を想像してしまう。

何も知らない若い時は、やりたい事、行きたい場所があり過ぎて、そこへ行けば新しい自分になれる気がした。けれども今はそれは幻想だと知っている。自分は自分でしかないのだ。

生きるのがしんどくないのは何歳までなんだろう。それともしんどかった事を忘れてしまっただけなのだろうか?