かける、駆ける、ハアハア息を切らせながら、まだ舗装されてない土と石の転がった道を走る子供達。
ちょうど一周回って100m強、道幅は3m位、私たちは飽きずに毎日集まって、「よーいドン」で「かけっこ」をした。
勝ったり負けたりと言うよりも、私はみんなと走っているのが楽しかった。
目的なんかない。
遊ぼーって友達が来て、他の友達を誘いに行って、かけっこをする。
何回も、ぐるぐる、ぐるぐる。
笑いながら、時に転んだり。
何にも考えてない。
仔犬と同じ。
あんまり車が通らない道だった。
他にも、ヤカンに水を入れて線を書いて石蹴りをしたり、ケンケンしたり、地球の裏側に行くと言って穴を掘ってみたりした。
今はそんな風景を見ることはない。
道は舗装された。
子供が減ったのと、車が増えたのと、習い事する子が多いのと、いろいろあるんだろう。
子供の時は、走るのが大好き。
駆けると身体が「楽しいー」って感じるんだ。
おばさんになった今はちょっと駆けるだけで、足がピキッとなるし、息切れするし危険だ。
それでも、風を切って走る快感をもう一度味わいたくなった。
走る練習もたまにはしようかな。
ちょっとずつね。
目的地に急ぐために走ったり、よそ見しながら走ったら転ぶから気を付けて。
身体が喜ぶために、生きてるを感じるために、風と友達になるために、駆けるを楽しみたい。